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    ニッポン密着:賃貸住宅自殺に多額賠償請求 「遺族追い込まないで」

    • 2010.11.01 Monday
    • 21:58



     賃貸アパートやマンションで自殺した人の遺族が、部屋の改装料や家賃補償、さらにはおはらい料まで求められるケースが相次いでいる。遺族の自助グループ「全国自死遺族連絡会」(仙台市、田中幸子代表)は、大切な人を失った痛みに追い打ちをかける「2次被害」だとして、岡崎トミ子・内閣府特命担当相に近く、遺族を守るための「二次被害者保護法」(仮称)の制定に向けた協力を要請する。2遺族の実例を取材した。【百武信幸】

     仙台市の男性(60)が東京で暮らす長女(当時22歳)の死を知ったのは、08年3月13日、長女の誕生日翌々日だった。11日に電話をかけたが出ず、12日に大学の友達から「連絡がつかない」と連絡があったため、異変を感じて新幹線で翌日駆け付けた。アパートの管理人立ち会いのもと鍵を壊して部屋に入ると、わずかな明かりの中に横たわる娘の姿が見えた。

     死後10日以上たっており、抗うつ薬などの過量服薬による自殺とみられた。2年前からうつ病になり、仙台市内で納得する病院が見つからず、友人の多い東京での暮らしを本人が望んだ。

     部屋の荷物は遺品回収業者に回収を依頼し、業者に火葬を頼んだ。早く仙台に連れて帰り、葬儀をあげなければという一心だった。数日後、相次いで費用を請求された。仙台から駆け付けたため、まとまった金の持ち合わせはなく、遺品回収代の30万円は後日の振り込みを許してもらったが、火葬費用など約40万円はその場での支払いを求められ、銀行のカードキャッシングで用立てた。

     さらにアパートの家主は「おはらい料」3万5000円▽天井や壁のクロス張り替え、床などの修繕費約80万円▽クーラーなど備品の買い替え費12万円を要求した。振り込むと、5月には、約8万円の家賃を次の入居者には半額近くに下げることに伴う差額補償5年分として210万円の請求書を送ってきた。拒否して裁判になれば、つらい記憶を何度も思い出させられると考え、仕方なく振り込んだ。

     「あの時は娘のことで頭がいっぱいだった。今思えばここまで払う必要があったのか」。2年が過ぎた今も仏壇の遺影をまっすぐ見られずにいる。男性は国に思うことがある。「心のケアまでは期待していない。せめて遺族を追い込まないようにしてもらえないか」

     □

     遺族と家主側が法廷で争っているケースもある。今年3月、近畿地方に住む女性(45)の弟(当時40歳)は、自宅マンションの風呂場で自殺した。弟は7年前、畑違いの職場に配置転換され、大手企業を退職。再就職に向け同居の相談をしていたところだった。

     「最悪や」。弟の変わり果てた姿を見つけた日、家主の親族でもある管理人が漏らした言葉に女性は傷ついた。女性は弟の連帯保証人で、管理人は約1カ月後、女性の夫を呼び出し、風呂場以外にもキッチンやトイレの改修費、弟の部屋(家賃6万5000円)と隣室や他階の部屋も含む7室分の家賃補償など約700万円を請求。内訳を手渡しながら、「家族なら(自殺を)防げたんとちゃうの」と言い放った。話し合いをしたが金額が折り合わず、家主は900万円以上の支払いを求め提訴。法廷では「自殺を十分に予見でき、かつ回避可能であった」などと、遺族に過失があると主張している。

     女性の夫は問いかける。「法廷で自殺を止められなかった責任まで問われなければいけないのか」。裁判では自殺が「追い込まれた末の死」だという現実を裁判官に訴え、まずは司法の場から自殺への偏見をなくしたいと考えている。

     ■業界団体「家賃の1〜2割2年分」

     全国自死遺族連絡会の田中幸子代表によると、同会に自死遺族から寄せられた賃貸借のトラブルを巡る相談は06年から4年間で200件を超える。家賃補償などを巡る裁判で遺族を弁護する金塚彩乃弁護士(第二東京弁護士会)は「多くは泣き寝入りしているのではないか」と話し、表面化しない事例も多いとみる。

     トラブルの背景には、家賃補償の請求を巡る訴訟の判例が少なく判決内容も一定していないことがある。管理会社などの業界団体「日本賃貸住宅管理協会」は、家主などから相談があった場合、家賃の1〜2割の2年分程度の請求を目安として説明しているというが、業界全体には浸透していない。また、「すぐに新しい入居者が決まる場合もある。改修費用に加えて一律に一定期間分を請求するのは問題だ」(田中代表)との指摘もある。

     全国自死遺族連絡会が制定を求めている「二次被害者保護法」(仮称)は、不当請求の禁止や遺族と故人の名誉保護などが内容。法制化を支援する群馬司法書士会自死対策事業実行委の斎藤幸光委員長は「自殺者3万人が12年も続き、遺族や家主個人に損害やリスクを負わせるのは限界がある。自動車の自賠責保険のような社会的制度が必要だ」と話す。

    毎日新聞 2010年10月31日 東京朝刊

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